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■ 詩人の「ときめき屋正平」さんをお迎えして(3)

ときめき屋さんは、高校生のとき詩に巡り合ったそうです。
高校の時に出会った先生が近代詩を教えてくれたからです。
恩師です。先生とのいい出会いをしたことは大きいと思います。
素晴らしい先生にお会い出来てよかったですね。

ユーチューブにアップしています。お聞き下さいませ
https://www.youtube.com/watch?v=lv9G4sB__ho

ご紹介する「貨物機関車桃太郎に乗って」は、なかなかユーモアのある詩です。
桃太郎号の本籍地は、岡山のようです。
ご紹介する詩の中で、百済駅のことも出てきます。
ももっちおばちゃんの溝江玲子は、毎週大坂に行くのですが、
天王寺駅の近くに「百済駅」という駅があるのに気が付きました。
(最近無くなってしまいましたが)
昔、百済の人々が大和国に渡ってきて、色々な文化を伝えたということです。
あの蘇我馬子(そがのうまこ)も百済人の子孫といいますね。
そんな歴史を思いながら詩を読んで下さると、いっそう面白いと思います。

   ☆ 貨物機関車桃太郎に乗って

ぼくは雪の子
済州島(チェジュド)北西の沖合
大陸からの雲の仲間とであって
おおきな雪の粒になった
南東にゆっくり流れていた

ことしは丹波の畑におりて
黒豆の根っこに吸われて
お豆さんになろうと思ってた
けれど突然雷が轟いて

気が付いたら貨物機関車
桃太郎16両連結しっぽ
貨車の屋根にしがみついていた

大阪百済の貨物駅で
桃太郎は眠っている
ぼくは溶けて泉州沖の蛸の
おなかであったまろう

では、次の詩をご紹介いたしましょう。
国語の先生が、クラブ活動でダンスを指導していたそうです。

JR奈良駅から三条通がまっすぐに通っているのですが、先生が颯爽と歩いていく姿を見たのです。
あっという間で、声をかけることもありませんでした。
何か幻のように思えました。
その姿を見て詩が出来たのです。

   ☆ 淡い春の恋歌                    

モダンダンスがつくりあげたあなたの身体から
透明な天女のことばがぷつんぷつんと噴きだし
ネパールの山すそから湧きあがる霧のように
生きるものたち小石たちに降りかかりふりかかり

パリで買った硬いパンの袋を背負ったまま
あなたは電車道をまたぐように突き抜け
ゆるい五城坂を藤の森へ駆け
菜の花のよこしまな蕾を弾き飛ばし
まっすぐに春日乃山へ抜けていった

透きとおった天女のことばが
あわい春の風になりぼくにからみつき
冷気の粒になってまとわり包みこんでしまった
ぼくに身震いがおこった

あなたは
遠く しなって鹿野苑(ろっきゃおん)を越えていった

 遊絲社 手塩皿上 斑鳩讃歌 
http://www.yuubook.com/center/hanbai/syoseki_syousai/syousai_ikarugasanka.html

 アマゾン 手塩皿上 斑鳩讃歌
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