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◆ 中田進先生に訊く集団的自衛権の問題点(4)■ 領土問題・北朝鮮問題をどう考えるか

   ◆ 中田進先生に訊く集団的自衛権の問題点(4)
 ■ 領土問題・北朝鮮問題をどう考えるか

 一番議論になっている離島の領土問題を中田先生に聞きたいところですね。掘り下げてお話していただきましょう。
 いま安倍内閣の集団的自衛権行使容認をめぐって、賛成の人の多くの意見は、韓国や中国との領土問題のことです。つまり竹島・尖閣諸島をめぐり対立があるなかで、また北朝鮮からのミサイル攻撃などもあるとき、もっと防衛力を強化すべきということを言っています。
 東アジアの現状から、いまこそ「日米同盟」で事態に対処する上で9条が「妨げに」になっている、自衛隊が緊急事態に行動できるようにしないと安全が守れない。だから集団的自衛権行使を容認する時がきたというのです。

第4回目のユーチューブアップです shine

http://www.youtube.com/watch?v=yM9rPKiGRTM

 さて竹島問題とはどんな問題でしょうか。
竹島のことを韓国では「独島(トクト)」とよんでいます。韓国では、国民のおそらく99%以上が、「独島」は韓国の領土だ、日本帝国主義の侵略によって最初に奪われた領土だと考えています。

 その歴史をみると、1905年に、竹島でアシカ漁をしていた中井養三郎氏の求めを受け、日本政府は同島を日本領として島根県に編入しています。戦後のサンフランシスコ平和条約(1951年)も、竹島を日本が朝鮮に対して放棄する島の中に含めていない。日本の竹島に対する領有権の主張には歴史的にも国際法的にも明確な根拠があります。

 ところが、竹島の日本への編入が決められた1905年という時代は、日本による韓国の植民地化の過程でありました。当時、韓国はすでに外交権を剥奪(はくだつ)されており異議をいえる立場になかったことを考慮し、韓国側の言い分も検討しなければならない立場にあります。だから自民党のいうように「領土問題は存在しない」といって耳を傾けないのではなく、「植民地支配への反省を土台において」話し合いをして、まずこの島をめぐる「歴史認識」を共有することが大切になります。

 1965年の日韓基本条約の締結にいたる過程で、日韓両国政府間で竹島領有をめぐって往復書簡による論争がありました。その論争の過程でも、また今日においても、日本政府は、韓国併合ーーー植民地支配を不法なものであったと認めていなません。それを認めないままで、竹島の領有権を主張するから、韓国国民の側からは、この問題が「侵略の象徴」となってしまう。韓国政府は、この島の領有権をめぐっては話し合いすら拒否するという状況になっています。日本政府が、植民地支配の不法性、その誤りを正面から認め、その土台の上で竹島問題についての協議を呼びかけ歴史的事実にもとづく冷静な話し合いが必要になります。

 尖閣諸島問題を見てみましょう。
尖閣諸島1895年、領土編入されています。
 尖閣諸島を探検した古賀辰四郎氏が同島の貸与願いを申請(1885年)。日本政府は尖閣諸島を日本領に編入(1895年)。これが最初の領有行為(先占)で、国際法で正当と認められています。中国は1970年代になるまで異議をとなえたことはないんですね。「日清戦争で奪った」という主張も歴史的に成り立たちません。

 尖閣列島の領有権を主張するようになったのは1970年代に海底に石油や天然ガスが大量に存在することが指摘されてからなんです。
日本政府は1972年の田中角栄・周恩来会談で、また1978年の日中平和友好条約締結をめぐる会談で「棚上げ」に同意しました。なのに日本政府が「領土問題は存在しない」と話し合いを拒否したために膠着状態になりました。

 領土問題の解決は・・
軍事力を増強して集団的自衛権行使で武力衝突しても解決しません。話し合いこそ大切ですね。そのためにまず謝罪がいると思います。慰安婦制度への軍の関与を認め、反省とお詫びを表明した「河野談話」(1993)と日本の過去の侵略戦争と植民地支配の反省とお詫びを示した「村山談話」(1995)の歴史認識の上で話し合いが始まります。
ところが安倍首相は戦前の戦争の侵略性を認めず、戦争指導者であるA級戦犯を合祀し英霊扱いにし、侵略戦争を美化する展示施設のある「靖国神社」に2013年12月26日参拝しました。これでは日中友好が進むことはありえません。

 北朝鮮の「脅威」が問題ですが、アメリカは北朝鮮のねらいを「現体制維持と経済援助」とみています。北朝鮮との軍事衝突を回避しながら「緊張」を高め、それを口実に日本に「日米同盟」軍事拡大を迫り、アメリカの軍需産業に莫大な利益が得られることがねらいです。
北朝鮮の経済力・軍事力は問題に弱小です。だから北朝鮮・韓国・中国・日本・ロシア・アメリカの六カ国協議でじっくりと話し合い、核武装やミサイル発射をやめさせる。また拉致問題も誠意を持って解決させることが重要です。
戦争になれば米軍・韓国軍・国民の犠牲・日本・中国を巻き込み大混乱になるでしょう。こんなことになれば国際社会が許しません。
東南アジアを見ると「友好条約」を基礎にして平和的解決を選択しています。

 集団的自衛権行使容認はこの国際的な流れと逆さまです。憲法9条を持つ日本の外交上の真の役割を放棄するものですね。次回の最終回は日本の進む方向を考えていきましょう。

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