核分裂反応は、始めから爆弾向けの現象だ。リュウちゃんの懐メロ人生・ブログより
「リュウちゃんの懐メロ人生」ブログの記事をいただきました。
小出さんは原発問題を告発し続けています。
リュウちゃんは、「小出裕章 原発と憲法9条」を読んで下さって、
いま憲法が危ない時期にぜひとも皆さんに読んで頂きたい本としてご紹介下さっています。
「リュウちゃんの懐メロ人生」
【核分裂反応は、始めから爆弾向けの現象だ。】
前回の小出裕章「原発と憲法9条を読む(1)」では、まえがきを紹介しましたが、今回から2011年7月23日、大津市「日本基督教団堅田協会」で開催された「原爆・原発と憲法9条」という講演(本論)に入ります。
(1) 第2次世界大戦
(小出裕章氏)つい何十年か前、この世界は「第二次世界大戦」と呼ばれる悲惨な戦争を続けていました。「全世界を巻き込んだ」と言っていいほどの規模で行われた戦争でした。
(リュウちゃん)下記に「第二次世界大戦の犠牲者数」というサイトを貼り付けます。
http://www.max.hi-ho.ne.jp/nvcc/TR7.HTM
このサイトの最初の表によれば、第二次世界大戦で犠牲となった人は、主要9カ国だけで、軍人・一般市民合計概算4560万人とされています(文字数制限により、続きはコメント欄に「セルフコメント1」として書きます)
(2) ナチスドイツのユダヤ人虐殺とワイツゼッカー大統領の「荒野の30年」
(小出氏)その戦争の歴史の中で、ナチスドイツという国がユダヤ人を中心に何百万人を虐殺したということがありました。戦後のドイツは、この過去の戦争をずっと背負い続けてきました。
そして終戦から40年後の1985年に、当時の(ドイツ連邦の)ワイツゼッカー大統領がドイツの国会で「荒れ野の40年」という有名な演説をしました。この演説で彼は、端的に言えば以下のことを語りました。
「歴史に目を閉ざしてはいけない」
「自分たちのやってきた歴史、過去をしっかりと見つめていかないと、現在をまた間違える」
「問題は過去を克服することではありません。さようなことができる訳はありません。後になって過去を変えたり、起こらなかったことにする訳にはまいりません。過去に目を閉ざす者は、結局のところ現在にも盲目となります」
(リュウちゃん)以下にワイツゼッカー大統領が行った敗戦40周年を記念する演説「荒れ野の40年」の全文を紹介した「study2007」さんのブログを貼り付けます。
http://ameblo.jp/study2007/entry-10236801513.html
(3) 東京大空襲
(小出氏)東京は1945年3月10日に「東京大空襲」という空前絶後の空襲を受けました。344機のB29が東京上空に襲来、(TNT火薬に換算して)1665トンもの爆弾が投下され、東京の市街地の約40%が約尽くされ、約10万人の人々が焼き殺されました。それでも日本は「天皇を守る、国体を護る」ということで戦争を続けました。
(リュウちゃん)1944年から始まったアメリカ軍による「日本本土空襲」は、東京のみならず、全国で200以上の都市に対して無差別に行われました。
この空襲での死者は広島・長崎の原爆の犠牲者を含め、約56万人に及んでいます(1994年東京新聞の調査による)
(4) 広島・長崎への原爆投下
(小出氏)1945年7月6日、日本に降伏勧告をするための「ポッダム会議」が開催される日に、アメリカのアラモゴルドという砂漠で、人類初の原爆が爆発しました。暫くして(丁度一ヶ月後)、アメリカは日本に原爆を落としました。
広島に投下された原爆は、(TNT換算で)16キロトン、上記、東京大空襲で使われた爆弾の総量の約10倍の破壊力を持っていました。長崎に落とされた原爆は21キロトンの破壊力を持っていました。
(5) ウラン型原爆(広島)とプルトニウム型原爆(長崎)
(小出氏)ウランというのは広島に落とされた原爆の材料です。プルトニウムというのは長崎に落とされた原爆の材料です。ウランまたはプルトニウムに中性子一個をぶつけると、「核分裂を起します。この時重要なことは、はじめにぶつかっていったのは中性子が一個なのですが、(核分裂の結果)出て来る中性子は2個か3個に増えているという点です。
飛びだした中性子を次のウラン、プルトニウムの原子核にぶつければ、次々と核分裂を起し、あっという間に爆発する。つまり爆弾になる。
核分裂反応は、始めから爆弾向けの現象なのです。
(6) 原子力は爆弾向けの技術
(小出氏)よく「原子力の平和利用は良い」という人たちの言葉で、「核分裂反応がはじめに原爆という形で利用されたのは不幸なことだった」といわれますが、そうではないのですね。不幸でも何でもない。核分裂反応の持っている性質が。一番開花して、ちゃんと爆弾になったということなのです。
「核分裂反応は本質的に爆弾向けだ」
ということを覚えておいて欲しい。
(以下、「小出裕章「原発と憲法9条を読む」(3)」に続きます)
小出裕章『原発と憲法9条』は、奈良・大和郡山市にある小さな出版社・遊絲社(ゆうししゃ)より発売されています。皆様、是非この本を最寄の公共図書館にリクエストして下さい。そのことで、この本が全国の原発に関心のある人々に広く読む機会が与えられることを期待致します。
http://www.yuubook.com/center/hanbai/syoseki_syousai/syousai_genken9.html
遊絲社 「小出裕章 原発と憲法9条」出版にいたるまで
http://www.yuubook.com/center/interview/koidesan_20120101/koidesan_20120101.html
遊絲社 「小出裕章 原発と憲法9条」
http://www.yuubook.com/center/hanbai/syoseki_syousai/syousai_genken9.html
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